はじめに
内容証明郵便は、請求・催告・契約トラブルの場面でよく使われる手段です。とはいえ、実際に出そうとすると「いくらかかるのか」「自分で作れるのか」「専門家に頼むべきか」が気になる方は多いでしょう。
内容証明郵便の基本費用
内容証明郵便の費用は、主に「通常の郵便料金」「一般書留料金」「内容証明の加算料金」で決まります。内容証明の加算料金は、謄本1枚で480円、2枚で770円、3枚で1,060円、4枚で1,350円、5枚で1,640円です。さらに一般書留料金が必要になり、配達証明を付ける場合は別途料金がかかります。
例えば、定形郵便物50g以内で1枚の内容証明を差し出す場合、郵便料金110円、内容証明480円、一般書留480円の合計は1,070円になります。配達証明を付けると、ここにさらに加算されます。電子で送るe内容証明では、郵便料金110円、電子処理手数料19円、内容証明料金382円、一般書留480円などが案内されています。
自作した場合の費用
自分で内容証明郵便を作成する場合、専門家報酬はかかりません。そのため、必要なのは郵便局に支払う実費だけです。つまり、文書の枚数やオプションによって変わりますが、基本的には1,000円台から2,000円前後に収まることが多いです。
ただし、費用が安い反面、文章の書き方や形式には注意が必要です。内容証明は「何を、いつ、誰が、誰に送ったか」を証明する制度なので、記載ミスや形式不備があると、狙った効果を得にくくなるおそれがあります。自作は、事実関係が単純で、通知内容も比較的短いケースに向いています。
専門家へ依頼した場合
行政書士に依頼する場合は、実費に加えて報酬が発生します。公開されている相場を見ると、内容証明作成の報酬は1万円台から3万円台程度が一つの目安で、事案の難易度や確認作業の量によって変わります。相談を含めた総額は、案件によってはさらに上がることもあります。
専門家に依頼するメリットは、単に文書を整えるだけではありません。請求の趣旨を明確にし、相手に伝わりやすい表現に整え、後日のトラブルに備えた形で文案を組み立てやすくなります。特に、時効の問題、金銭請求、解除通知、慰謝料や損害賠償の通知などは、書き方次第で印象が大きく変わります。
どちらを選ぶか
費用だけを見るなら、自作が最も安く済みます。反対に、相手との交渉が想定される場合や、文章の表現を慎重に整えたい場合は、専門家依頼の方が安心です。内容証明は「出せば勝てる」手段ではなく、あくまで証拠化のための郵便サービスなので、目的に合った使い方が大切です。
たとえば、家賃の未払いを伝えるだけなら自作でも対応しやすい一方、契約解除や損害賠償請求を含むような場面では、法律構成を意識した文案が必要になります。費用差だけでなく、失敗したときの手戻りも考えると、依頼の価値は十分あります。
まとめ
内容証明郵便の費用は、郵便実費だけなら比較的少額です。一般書留や内容証明加算、必要に応じて配達証明を足していく仕組みなので、まずは全体の内訳を押さえることが大切です。自作は安く、専門家依頼は安心感と完成度が強みです。
「費用を抑えたいのか」「確実に伝えたいのか」で選び方は変わります。迷う場合は、内容証明の目的と相手との関係を整理したうえで、早めに相談するのがよいでしょう。


