ブログ

財産分与で揉めないためには?分与対象と計算方法を徹底解説

小さな赤いろうそくの炎

離婚時の財産分与は、夫婦が婚姻期間中に築いた財産を公平に分け合う重要な手続きです。しかし、財産の範囲や分割方法を巡ってトラブルになるケースも少なくありません。本記事では、財産分与の対象となるものや公平な分割方法について詳しく解説します。正しい知識を持つことで、無用な争いを避けることが可能です。

財産分与とは、夫婦が婚姻期間中に協力して形成・維持した財産(共有財産)を離婚時に公平に分配する制度です。日本では原則として「2分の1ルール」が適用されますが、例外的なケースもあります。

  • 共有財産:婚姻中に夫婦で築いた財産が対象。名義に関係なく以下が含まれます。
    • 現金・預貯金
    • 不動産(自宅など)
    • 有価証券(株式や投資信託)
    • 自動車
    • 保険の解約返戻金
    • 退職金(婚姻期間中の部分)
    • 負債(住宅ローンなど)
  • 特有財産:婚姻前から所有していたものや相続・贈与で得た財産は対象外です。
    • 婚姻前の預貯金
    • 親から相続した土地や家
    • 別居後に得た財産

公平な分割を行うためには、以下の手順で計算を進めます。

1. 財産目録を作成する

まずは共有財産と特有財産を区別し、リストアップします。これには、銀行口座、不動産登記簿、有価証券の明細などの資料が必要です。

2. 財産総額を算出する

共有財産の総額から負債(住宅ローンなど)を差し引きます。この残額が財産分与対象額です。

3. 分割割合を決定する

原則として2分の1ずつですが、以下の場合には割合が調整されることがあります。

  • 一方が著しく多く貢献した場合
  • 婚姻期間が極端に短い場合
  • 一方が浪費や借金で財産を減少させた場合

4. 分割方法を決定する

現金や預貯金はそのまま分けられますが、不動産など物理的に分けられないものは以下の方法で処理します。

  • 売却して代金を分ける
  • 一方が取得し、他方に代償金を支払う

退職金は婚姻期間中に積み立てられた部分のみが共有財産となります。例えば、退職金3000万円で勤務期間30年、そのうち20年が婚姻期間だった場合、計算式は以下の通りです。

3000万円×20年/30年=2000万円

この2000万円が対象となり、通常は2分の1ずつ分けられます。

  1. 事前準備
    離婚協議前に共有財産と特有財産を明確にしておくことが重要です。
  2. 専門家への相談
    弁護士や行政書士など法律専門家に相談することで、適切な手続きを進められます。
  3. 公正証書の作成
    話し合いで合意した内容は公正証書として残すことで後々のトラブル回避につながります。

財産分与は夫婦双方の生活基盤を守るための重要な制度です。事前に正確な情報と準備を行うことで、公平かつ円満な解決につながります。不安や疑問点がある場合には、専門家への相談も視野に入れてください。

関連記事

  1. サインしている手 遺言書を作成する際に専門家に相談するメリット
  2. サインしている手 自筆証書遺言の財産目録作成方法と注意点
  3. サインしている手 遺言書に条件を付けるメリットと注意点:効果的な財産承継のために
  4. サインしている手 遺言書で可能なこと・不可能なこととは? 遺言の範囲を知る重要性
  5. サインしている手 遺言書を作成する際に考慮すべき財産の種類と詳細
  6. サインしている手 遺言相続と法定相続の違いと選択肢
  7. サインしている手 自筆証書遺言保管制度とは? 利用方法とメリットを徹底解説
  8. サインしている手 遺言書が無効になる7つの原因とその対策

最近の記事

  1. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  2. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  3. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  4. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  5. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
PAGE TOP