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公正証書遺言は検認不要!自筆証書遺言との違いと手続きの流れを解説

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遺言書を作成したいけれど、相続手続きで必要となる「検認」という言葉を聞いて不安に感じていませんか。実は、公正証書遺言と自筆証書遺言では、相続発生後の手続きに大きな違いがあります。この記事では、公正証書遺言の検認の要否や、自筆証書遺言との違いについて、家庭裁判所や法務局などの公的機関の情報をもとに詳しく解説します。

公正証書遺言の最大のメリットの一つは、相続開始後の家庭裁判所での検認手続きが不要であることです。これは、公正証書遺言が公証役場で作成され、原本が公証役場に保管されるため、遺言書の偽造や変造の恐れがないと判断されるためです。公証人と証人2人が遺言の内容を確認し、遺言者は3人の面前で署名捺印するため、検認という確認手続きを改めて行う必要がありません。

検認が不要ということは、相続発生後すぐに遺言内容に基づいた相続手続きを開始できることを意味します。家庭裁判所での検認には通常1〜2か月程度の時間がかかるため、公正証書遺言を利用することで相続手続きをスムーズに進められます。

一方、自筆証書遺言については、原則として家庭裁判所での検認手続きが必要です。遺言書の保管者または発見した相続人は、遺言者の死亡を知った後、遅滞なく遺言書を家庭裁判所に提出し、検認を請求しなければなりません。

検認とは、相続人に対して遺言の存在や内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名などを明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。ただし、検認は遺言書の状態を確認する手続きであり、遺言の有効・無効を判断するものではありません。

自筆証書遺言でも、法務局の「自筆証書遺言書保管制度」を利用した場合は検認が不要となります。この制度は2020年に開始されたもので、遺言者が作成した自筆証書遺言を法務局で保管してもらう仕組みです。

法務局に預けた自筆証書遺言は、原本が50年間、画像データが150年間保管され、紛失・隠匿・改ざんのリスクが大幅に低減されます。保管の際には法務局職員が自筆証書遺言の方式について外形的な確認(全文・日付・氏名の自書、押印の有無等)を行います。ただし、遺言内容の法律的な妥当性や有効性までは保証されない点に注意が必要です。

公正証書遺言と自筆証書遺言には、検認の要否以外にも以下のような違いがあります。

項目自筆証書遺言公正証書遺言
作成方法遺言者が全文・日付・氏名を自書し押印公証人が証人2人以上の立会いのもと作成
証人不要2人以上必要
費用ほぼ不要(保管制度利用時は手数料あり)財産額に応じて数万円〜
検認原則必要(法務局保管制度利用時は不要)不要
保管場所本人または法務局公証役場に原本保管
有効性要件不備で無効になるリスクあり公証人が作成するため誤りが少ない

公正証書遺言の作成には、相続財産の総額に応じた公証人手数料が必要です。例えば財産総額が5,000万円で相続人が配偶者と子2人の場合、手数料は約8万円〜10万円程度となります。自分で手続きを進める場合の総額は10万円〜15万円程度が一般的です。

自筆証書遺言で法務局の保管制度を利用していない場合、以下の流れで検認手続きを行います。

  1. 必要書類の準備:遺言者の出生から死亡までの戸籍謄本、相続人全員の戸籍謄本などを収集します
  2. 家庭裁判所への申立て:遺言者の最後の住所地を管轄する家庭裁判所に検認を申し立てます
  3. 検認期日の通知:家庭裁判所から相続人全員に検認期日の通知が送られます
  4. 検認の実施:指定された期日に家庭裁判所で遺言書を開封し、内容を確認します
  5. 検認済証明書の交付:検認済証明書を受け取り、その後の相続手続きに使用します

検認を経ずに遺言書を開封すると、5万円以下の過料が科される可能性があるため注意が必要です。

公正証書遺言は家庭裁判所での検認手続きが不要であり、相続発生後すぐに手続きを開始できる点で大きなメリットがあります。自筆証書遺言の場合は原則として検認が必要ですが、法務局の保管制度を利用すれば検認を省略できます。

それぞれの遺言方式には特徴があり、作成費用、手続きの複雑さ、法的安定性などを総合的に考慮して選択することが重要です。遺言書の作成を検討されている方は、行政書士などの専門家に相談されることをお勧めします。

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