はじめに
高度専門職ビザは、学歴・職歴・年収・日本語能力などの総合「ポイント制」で審査され、日本で働く外国人に人気が高い在留資格です。しかし、日本語力が足りない場合、申請時や在留期間更新時に思わぬ落とし穴があります。本記事では、日本語能力が不足している状況での注意点と、合格に近づくための具体的な解決策について解説します。
高度専門職ビザと日本語能力の関係
高度専門職ビザは、70点以上のポイント獲得が原則条件です。日本語能力は、加点項目になっており、
- 日本語能力試験(JLPT)N1合格、または外国の大学で日本語専攻卒業、BJTビジネス日本語能力テスト480点以上:「15点」加点
- JLPT N2合格、またはBJT400点以上:「10点」加点
という評価基準が公式に示されています。
高度専門職のポイント計算表や加点項目については出入国在留管理庁の公式サイトに情報があります。
日本語力が不十分な場合の注意点
1. ポイント不足による申請不可
日本語能力で加点できないと、学歴・職歴・年収など他の項目で点数が不足し、70点に届かないことがあります。
2. 在留期間更新申請時のリスク
高度専門職ビザでは、最初の許可時だけでなく、更新時も再び70点以上を証明できないと在留資格が更新されません。ポイント計算に日本語能力を活用できないと、更新許可が下りないケースも起こり得ます。
3. コミュニケーションや職場適応の課題
日本企業や研究機関での業務や生活において、最低限の日本語力が求められる場面が多く、就職活動や転職時にも影響します。
解決策
1. 日本語能力の向上を目指す
- JLPT N1やN2の合格を目指して学習し、受験して証明書類を用意します。N2でも10点、N1なら15点の加点が得られます。
- BJTビジネス日本語能力テストでも、一定点数で加点対象になります。
- オンライン講座や日本語学校を活用するのも有効です。
2. 他のポイント要素の強化
3. 日本語専攻で大学を卒業した場合は加点制度を活用
4. 資格証明書類の準備
5. 定期的なポイント計算の見直し
まとめ
日本語力が不十分な場合、高度専門職ビザの申請や更新で、不許可リスクが高まります。ただし、着実な日本語学習や他項目での加点対策、証明書類の準備を通じて解決は可能です。実際の申請では、最新の公式ポイント計算表と、出入国在留管理庁(Immigration Services Agency of Japan)公開情報を必ず参照しましょう。