はじめに
国際結婚や外国人配偶者を日本に呼び寄せる際の「日本人の配偶者等」ビザ申請では、偽装結婚と疑われないための証拠書類が非常に重要です。申請が不許可や追加資料請求になることもあるため、審査実務や法務省・出入国在留管理庁が求める公式情報を参考にし、適切な書類準備が不可欠です。
提出が必要な主な証拠書類
申請時に提出すべき主な証拠書類は以下の通りです。これらの書類は、婚姻関係の実体(本物の結婚であること)を立証し、偽装結婚の疑いを払拭するために極めて重要です。
・在留資格認定証明書交付申請書/在留資格変更許可申請書
・質問書(交際経緯・家族情報などを詳細に記載)
・両家の戸籍謄本、住民票
・結婚証明書(日本国外での結婚の場合は現地発行+日本語訳)
・スナップ写真(夫婦や両親、友人と一緒に撮影したもの等2~3枚)
・夫婦間のメッセージや通話記録(LINEやメール、SNSのやり取りを印刷)
・日本人配偶者の住民税課税証明書・納税証明書、在職証明書、預金通帳の写し
・身元保証書
・返信用封筒(宛先記入・切手貼付)
※ケースによって追加資料が求められることもあります。
偽装結婚を疑われやすい事例と、その対策
近年、異国間の結婚増加に伴い、外形上は夫婦でも実態が伴わない場合や経済的合理性が疑われるケースなど、審査が厳格化しています。たとえば、交際期間が極端に短い、一度も同居したことがない、年齢差や家族構成の不自然さなどがある場合は特に注意が必要です。
これらをカバーするため、以下の立証資料を準備すると効果的です。
・家族ぐるみ(両親同席など)の写真
・旅行や日常生活の写真
・夫婦双方の直筆署名のある質問書
・紹介者がいる場合はその方との写真
・日本語能力検定の合格証(外国籍配偶者側が日本語を話す場合)
現実的なケーススタディ
ある日本人男性Aさんと外国人女性Bさんはオンラインで出会い、1年の交際の後、両家で何度か面会を重ね結婚しました。ビザ申請時、交際の経緯を書いた質問書と、両親との集合写真、SNSのやりとりのスクリーンショット、式の写真、日本で一緒に撮った日常写真を提出しました。その結果、追加資料請求もなく、スムーズにビザが許可されました。
まとめ
「日本人の配偶者等」ビザ申請では、結婚の実体と信ぴょう性を示せる公的証拠や生活の実態を示す資料の準備が極めて重要です。不自然な点がある場合には、事前に専門家に相談し、偽装結婚と誤解されない十分な証明資料を添付しましょう。公式サイトの指示や最新情報を確認しながら、抜け漏れの無い申請書類を整えることが、許可への近道です。


