はじめに
「在留カードを紛失したまま特定技能の在留資格更新申請ができるのか?」というご相談を受けることが増えています。近年、外国人労働者の受け入れが拡大するなか、在留カードの管理は重要な責任となっています。紛失時の対応を誤ると、更新申請が不許可となる可能性も否定できません。この記事では、最新の政府情報をもとに、紛失した場合の注意点と申請手続きについて分かりやすく解説します。
在留カード紛失時の基本対応
在留カードは日本で中長期在留する外国人に必須の身分証明書です。紛失した場合は、速やかに最寄りの警察署で「紛失届」を提出し、受理番号を取得する必要があります。そのうえで、法務省入国管理局にて「在留カード再交付申請」を行い、新しいカードの発行を受けることが原則です。
警察に届出後、入管に申請する際は、パスポートや住民票、顔写真、紛失届の受理番号などの書類を準備する必要があります。
特定技能と在留カード更新申請
「特定技能」は、特定産業分野に従事する外国人材を受け入れる制度です。在留期限が近づいた場合、資格の更新申請を行う必要があります。更新申請には必ず有効な在留カードの提出が求められます。カードを紛失したままでは申請が完了できず、不許可処理となる可能性もあります。
在留カード紛失状態での更新申請のリスク
紛失したまま更新申請をすると、「必要書類不備」として申請が受理されない場合があります。出入国在留管理庁の公式情報によれば、在留カード紛失の場合は迅速に再交付手続きをし、更新申請と併せて実施する必要があると明記されています。
また、故意や重大な過失で紛失を繰り返した場合、「信用性の懸念」とみなされ、資格更新が認められない可能性もあるので注意が必要です。
実際の事例
例えば、20代のベトナム出身の技能者が在留カードを紛失したケースでは、すぐに警察へ届出をし、入管で再交付・更新申請を同時に行ったことで無事に許可を得ました。再交付の書類(紛失届受理番号や写真など)が不足していた場合、申請が却下されたケースも見受けられます。
申請時の注意点まとめ
・在留カードを紛失した場合は、速やかに警察へ届出し受理番号を取得する
・法務省公式の様式で「在留カード再交付申請」を実施する
・再交付された在留カードを用いて更新申請を行う
・申請書類に不備があると、特定技能資格の更新が不許可となることがある
・各種申請手続きは、必ず最新の出入国在留管理庁や法務省の情報を参照し確認する
まとめ
在留カードを紛失したままで特定技能の在留資格更新申請を行うと、申請が不許可になるリスクがあります。そのためまずは警察で紛失届を提出し、速やかに再交付申請を済ませてから更新手続きに臨みましょう。正確で最新の政府情報を参考に、書類の準備と申請手続きには万全を期すことが大切です。