ブログ

母国の犯罪歴がある場合、特定技能の申請への影響と注意点

在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像

近年、「特定技能」在留資格を利用して日本で働く外国人が増えています。しかし、過去に母国で犯罪歴がある場合、在留資格の審査にどのような影響が及ぶのか、不安に感じている方も多いでしょう。本記事では、公式な情報をもとに、「母国での犯罪歴」が日本の「特定技能」申請にどのように関係するかを解説します。行政書士の視点から、分かりやすく最新情報をお届けします。

「特定技能」は、2019年から導入された新しい在留資格で、介護・建設・宿泊など14の産業分野で人材確保のために認められています。主に「特定技能1号」が外国人労働者の主要な申請対象となっており、条件を満たせば5年を上限として在留が認められます。

入国審査の対象となる「素行善良要件」

法務省入国管理局は、特定技能に限らず日本の在留資格全般において「素行が善良であること」を求めています。外国人が過去に犯罪歴を有している場合、その内容が在留資格の許可・不許可に大きく影響します。

犯罪歴がある場合に申請は可能か?

母国で犯罪歴があったとしても、申請自体は可能です。ただし、犯罪の内容・件数・執行猶予や刑事罰の有無、事件からの経過年数など総合的に判断されます。暴力・薬物・詐欺などの重大な犯罪、再犯性の高い犯罪がある場合は、申請却下の可能性が高くなります。一方、軽微な違反や罰金程度、事件から長期間が経過し社会復帰が認められる場合は、許可されるケースもあります。

犯罪歴の自己申告

在留資格申請時には、申請書の中に「過去の犯罪歴」について自己申告する欄があります。虚偽の申告を行った場合、入国管理局で調査され判明すると、申請却下や退去強制の対象となるため注意が必要です。

証明書類の提出

母国の警察証明書(犯罪経歴証明書/Police Clearance Certificate)の提出を求められることが多いです。国によって取得方法や所要期間が異なるため、事前に確認しましょう。

例えば、母国で10年前に交通違反で罰金を科されたAさんのケースでは、その後に再犯もなく十分な期間が経過している場合、特定技能申請が許可される可能性があります。一方で、ここ数年以内に重大な窃盗事件で有罪判決を受けているBさんの場合は、不許可となるケースが多いです。いずれも、個々の事情を総合的に審査される点に注意が必要です。

  • 必ず正確に犯罪歴を申告すること
  • 必要書類(警察証明書等)は早めに準備すること
  • 日本語や制度に不安がある場合は専門家に相談すること

母国で犯罪歴がある場合でも、在留資格「特定技能」の申請は可能ですが、内容や状況によって許可・不許可が大きく分かれます。正確な自己申告と書類準備が重要です。不安な方は事前に行政書士など専門家にご相談下さい。

関連記事

  1. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 特定技能ビザ取得時に健康診断で持病が見つかった場合の影響とは?
  2. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 永住申請と特定技能の滞在歴評価について〜特定技能ビザから永住申請…
  3. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 特定技能ビザ申請で就労先が赤字決算でも在留許可は取れるのか?最新…
  4. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 在留カード紛失時の特定技能更新申請:不許可リスクと対応策
  5. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 交通違反が3回あっても特定技能ビザの更新は可能か?最新の審査ポイ…
  6. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 会社都合による解雇歴があると、特定技能への変更や更新は不利になる…
  7. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 離婚歴が複数あると、特定技能の取得や更新に影響はあるのか?
  8. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像 特定技能ビザで、前職を短期間で退職した場合、在留資格取得は不許可…

最近の記事

  1. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  2. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  3. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  4. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
  5. 在留資格・ビザのブログで使用するパスポート画像
PAGE TOP