はじめに
経営管理ビザ(在留資格「経営・管理」)は、日本で事業を経営・管理する外国人を対象にした在留資格であり、配偶者や子どもを家族として帯同させることも可能です。しかし、家族帯同申請の場面では、書類不備や実態不足などで不許可となる例も少なくありません。本記事では、経営管理ビザ・家族滞在ビザ申請時によくある失敗と成功のコツを事例とともに解説します。
経営管理ビザの概要
経営管理ビザは、外国人が日本で新規事業を立ち上げたり、既存会社の経営に参画する際に必要となる在留資格です。家族帯同の場合、配偶者や子どもは「家族滞在」等の在留資格の申請が必要となります。
必要な主な条件
- 事務所の設置
- 500万円以上の投資実績
- 会社の実在性、事業計画の合理性
- 経営または管理経験、適切な報酬額
- 家族滞在申請の場合、扶養者の収入見込み
家族滞在申請でよくある失敗例
書類不備・記載ミス
提出書類の不足や記載ミスは申請失敗の最も多い要因で、実際に「10人に1人」が不許可・不交付になるとされています。
虚偽申請・事実関係の不足
偽装結婚や虚偽の子ども申請など、事実関係が曖昧な場合は厳しく審査されます。たとえば、別居理由が説明できないケースや、家族の実態を裏付ける資料が乏しい場合は審査でマイナス評価となります。
経済的基盤の不十分
申請者の収入が自分と家族を養うのに十分でない場合、不許可となりやすいです。単に「扶養されている」だけでは認められず、実際の生活実態や経済的基盤が求められます。
過去の法律違反歴
本人または配偶者に不法滞在歴などがある場合、申請が却下されることが多くなります。
成功するためのコツ
必要書類を正確に準備
出入国在留管理庁や法務省の公式サイトを参照し、最新の申請要件や必要書類を確認のうえ、書類不備がないよう細心の注意を払うことが重要です。
家族の実態を具体的に証明
配偶者・子どもとの居住実態や関係性を示す資料(写真、メール履歴、共同生活の説明書、生活費の送金記録など)の準備を徹底しましょう。
収入要件への対応
申請時点での日本での給与見込み額や、役員報酬決定書、雇用契約書も添付し、経済的基盤の証明を強化すると成功率が高まります。
家族の同時申請活用
経営者本人と家族を同時申請することで、来日後すぐに家族帯同が可能になります。扶養者の収入は「見込み額」で良いとされるため、役員報酬や雇用契約の内容を事前に整えておきましょう。
虚偽申請の徹底排除
事実と異なる申請は絶対に避けましょう。特に出会いや結婚に関する説明は詳細かつ具体的に記載し、客観的な証拠を添付することが鍵です。
事例紹介
中国籍のMさんは、日本でレストランを設立するため「経営・管理」ビザを申請、来日予定時に奥様と息子さんも「家族滞在」で同時申請。一方、扶養者の収入書類を十分に準備せず、また夫婦の関係証明も不十分だったため配偶者申請が不交付となり、後日再申請で証拠資料を追加し許可を得た事例がみられます。失敗理由を分析し、書類点検と関係実態の証明強化で成功につなげることが重要です。
まとめ
経営管理ビザ・家族滞在ビザの申請は、書類不備や事実関係の不足、経済的基盤の弱さ等で失敗しがちです。政府の公式情報に基づき、必要書類の点検と家族の実態証明を徹底し、正しい申請を心がけることで許可率は格段に向上します。安全で確実な家族帯同申請を目指しましょう。